今回は仮定法過去という形の英文を覚えます。
仮定法というのは「現在の事実に反する仮定」を表現します。
例えば
[例文1] If there wasn’t traffic, we would get here on time.
もし道路が混んでいなかったら、時間通りに到着しただろうに。
これは実際には時間通りには到着していないので、「現在の事実に反する仮定」を表現しています。
そして、注目して欲しいのは「現在の・・」という部分です。
仮定法過去なので、「動詞が過去形(wasn’t)」ですし、「過去」という文字が含まれていますが、日本語訳のとおり、実際には現在のことを現しています。
つまり時制は「現在時制」です。
仮定法過去なのに現在時制・・・面倒な名前をつけてくれましたね・・・
動詞や助動詞が過去形なのでそんなネーミングなんでしょうけど、「仮定法過去完了」や「仮定法現在」も存在するので、時制は基本的にややこしいです。
仮定法過去の形は
If+主語+動詞の過去形~(条件節)
と
主語+助動詞の過去形[would,could,might,should]+動詞の原型~(主節)
を
「,(カンマ)」でつなぎます。
となります。
使われる助動詞の意味の違いは
would・・・~するだろうに
could・・・~できるのに
should・・・~するのに
might・・・~してもいいのに
となり
主節で使われる「助動詞の過去形」に関しては、「would」と「could」が多いです。
それと、仮定法過去で「条件節(if節)」の動詞が「be動詞」の場合は、
「was」 が 「were」になります。
ですので
主語が「I」でもbe動詞は「were」となります。
例えば
[例文2] If I were rich, I would buy Ferrari.
もし私が金持ちなら、フェラーリを買うのに。
こうなります。
ですので
主語が「I」なのに、be動詞が「were」の英文があったら、それは「仮定法過去」だというサインです。
ただ、ネイティブは口語では「were」の変わりに「was」を使います。
文法的には「were」が正解でも、ネイティブが「was」を使っているのなら、どっちでもいいということですがネイティブはそれを理解したうえで「was」を使っているわけですから、私達も頭の中では「実際はwereだけどね」と思いながら使いましょう。
また、仮定法過去は、[例文1]のように「現実的」な表現と[例文2]のような「甘い考え(希望的観測)」の表現両方に使われます。
If we had a reservation, we wouldn’t have to wait.
もし予約をしていたら、待たなくてよかっただろうに。
If I won this lottery, I would build a house.
この宝くじが当たっていたら、家を建てただろうに。