話し手の感じ方次第で変わる前置詞“ at ”と“ in ”を場所で使う場合のニュアンスの違いを考えてみます。
まずは例文からみてください。
「昨日、駅で友人に会ったのよ」と言いたい場合。
例1・・・I met my friend at the station yesterday.
例2・・・I met my friend in the station yesterday.
これ
どちらでもOKです。
“ at ”を使った場合は、駅そのもので会ったと推測でき、
私なら、駅の出入り口や、駅前で会ったら、“ at ”を使うと思います。
“ at ”の基本イメージは「ピンポイント」なので、「地点」を表すときによくつかいます。
2次元的に地図の一点を表す場合や、範囲の狭い場所を表すことがほとんどです。
家、学校、駅、バス停、空港、小さな店
もっと狭い範囲だと
曲がり角、信号、バス停、建物内のピンポイントの場所
などです。
ぴったりな日本語は
“ 地点 ”
です。
ですので、例文2は、2次元的に地図のような地形をイメージしながら“ 駅 ”と言っていると言えます。
“ in ”を使った場合は、駅の中で会ったと推測でき、
私なら、駅の建物の中、それに隣接する施設の中などで会ったときに“ in ”を使うと思います。
“ in ”は「どこか建物の中にいる」「何かに囲まれている」のが基本イメージなので、
大きな建物の中とか、大きな都市とか、国とか、3次元的に、立体的な広がりのある場所の中にいる場合に使います。
ですので、例文2では、
“ 駅中 ”
がぴったりのニュアンスだといえます。
これらは私の感覚なので、人によって違うわけですが、
その“ 人によって ”
そこが
“ 小さな地点 ” と感じるのか?
大きな立体的な“ 何かに囲まれている 場所”と感じるのか?
で前置詞が変わってきます。
もう1つ見てみます。
例文3・・・I arrived at Tokyo. (東京に着いたよ。)
例文4・・・I’m in Tokyo. (東京にいるよ。)
例文3は、東京と言う、(地図上の)地点についたというイメージです。
私ならこの言葉の意味は、東京についたのでしょうけど、駅や、空港、などに到着したことを連想します。
それに対して、例文4は、東京という大きな都市の中にいる(囲まれている)というイメージです。
東京のどこかは分かりませんが、東京という都市の中のどこかにいると思われます。
こういう場合は“ in ”がぴったりの前置詞です。
このように、使う前置詞をかえるだけで、ニュアンスも少しだけ変わってくることがお分かりいただけるかと思います。