今回は、「ほとんど~ない」と程度が小さいことを表す準否定語「hardly, scarcely, barely」を勉強します。
通常の否定文では、
be動詞、助動詞の後ろに「not」、一般動詞の場合は、直前に「do not(don’t)」または 「does not(doesn’t)」をつけました。
He isn’t an actor. (彼は俳優ではありません。)
I can’t speak Japanese. (私は日本語を話せません。)
I don’t have any money. (私はお金を持っていません。)
She doesn’t have any money. (彼女はお金を持っていません。)
また
否定語で否定を表すには、
「not」の代わりに「never(副詞)」や「no(形容詞)」を使うことで、強い否定を表現することが可能でした。
I have never eaten raw fish. (私は、今までに一度も 生魚を食べたことが無い 。)
I have no money. (私はお金がまったく無い。)
などです。
今回勉強する「準否定語」は、これら完全に否定をしている文と比べると、少しソフトなニュアンスになる言葉で、
日本語で言うところの「ほとんど~ない」、「めったに~ない」といった感じのときに使うことができます。
hardly は、「ほとんど…でない」と言う意味なので、ソフトな否定といっても、ほぼ否定していると考えて良いでしょう。
scarcely もhardlyとほぼ同じ程度の否定なので、同じように使えます。
両方の英単語を辞書で引いてみれば、【類語】と言う欄に両者が出てくるでしょう。
また、同じような単語で「barely(辛うじて)」もありますが、hardly や scarcely よりは、否定的な意味が弱いとされています。
例えば「hardly, scarcely」は
He has hardly (scarcely ) any money. (彼は、ほとんどお金を持っていない。)
のように完全に否定する場合に使うのですが
barelyの場合は
He has barely any money. (彼は、ほとんどお金を持っていない。)
I have barely enough money for lunch. (私は辛うじて昼食代を持っている。)
のように、否定も肯定も可能です。
これは、話し手、聞き手、両者の捕らえ方によって違うので、その場の空気を読むしかありません。
ただ、「any」のように否定で使う言葉 が入っている場合は、話し手は間違いなく否定 として話していることになります。